そ+ならなきゃよかった

作者さんがTwitterでセールをしているのを知り購入。これはいい買い物をしました。のパロディです。本編のストーリーに絡めたネタも多いので、クリア後のお楽しみとして是非。正義の戦隊や悪の使者が次々と現れカオスな状態になっていくのが笑えました。

元ネタがやや古いゲームですので、もし遊んだ経験があるのなら懐かしいと感じるかもしれません。「元ネタ」知らない方はいないと思いますが、知らない人はそれなりに、知ってる人はより一層、楽しめる。エッチなシーンはありませんが、二人の関係の微妙さに萌え！最後のオチを含めて面白く、予定調和好きにオススメできます。ムラムラする！他のキャラを含めて原作の雰囲気、キャラクターをよく表現できている秀作ではないでしょうか。

面白いキャラが登場し、現地の言葉、当時の言葉を交えつつ解説・進行してくれるので、分かりやすく頭に入ってきました。やわらかいタッチで、とても親しみやすい感じを殺さずに、それぞれのキャラクターが一生懸命考え、行動し、生きている。他の2人の登場人物の設定も、しっかりしていていますね。なんというか、全体的に「あたたかい」んですよね。この作品の中では意思の弱い中毒患者は搾取される側の存在でしかないと断じており、自分自身がそちら側であるという事を強く主張し、自戒されているのではないかという想像が膨らんでしまいます。

元の作品を知りませんでしたが、始めのページで簡潔に設定が描かれているので、知らなくても十分に楽しむことができました。最近見つけたのですが、すぐにその世界観に圧倒されました。作家さんのセンスのよさがわかります。さあ、アナタはすべての元ネタが判るか——？　……って判らなくても笑えますけどね。今作では上記の告白に見られるように「鬱」に重点を置いた結果と言えるでしょう。