なんてことのない鎮守府

肉感的な女性の描き方には定評のある作者がエロかっこいいお姉さまの死闘を描く。ひょっとしたら、彼氏に「依存」することで精神の安定を保っているのかもしれませんし、作外では懊悩しているのかもしれません。ネタバレなのでこれ以上は秘密。こういうの読むの好きだったんですよね。

内容が豊富で、かつどれもが威力高めです。当然そちらを先に見てもらって知っている方が楽しめる内容となっていると思います。あらためて読んでみても楽しかったし、満足です！それにしてもどっちかしか選べないってのは本当に切ないですよ……特にこれだけは負けないポイントという質問で短期仕上げと答えられているところは、思わず口元がほころびました。

また鬱と銘打たれていますがその鬱という言葉の魅力に頼った漫画ではないことだけは確実に言えます。普通と違った面白さをくれます。ゲームを掛け合わせて作られた本作。それにしても、偽鴉さんはとても絵が綺麗です。見たことがある！どうやら彼女は普通の女子高生で、現代の日本からこの世界にやってきたようです。次回にも楽しみです。今回は自販機の前で話は進み、飲食物を目の当たりにしながらも買えない無一文を強調する場所設定もニクイですね。

ストーリーもギャグのテンポがよくてサクサクと読み進められます。むしろ只痛いだけである。女の子が可愛くてよかったです。こんな漫画があったとは今まで知りませんでした。すごく気になる作品となりました。昭和レトロで今だと黄ばんでいるような髪質を彷彿とさせるものが随所から伝わってきます。果たして、このまま為すすべも無くやられてしまうのか……

太い線で描かれた、ほのぼの絵柄が好みの方にはお勧めです。が血となり肉となり骨となっている人にとって、良く出来ている作品ではないでしょうか？　安心してご購入下さい。