あんとらいど4

とにかくボリュームが多いです。簡単で綺麗な絵で簡単な話です。まんまと作品に取り込まれていった訳です。オチもマッタリしていて一発モノのネタ漫画としてはまあまあかなと思いました。飛べるとこまで飛んでほしいものです。風の音が聞こえてきそうなラストシーン。

キャラが結構いてて、それぞれが動き出してストーリーに絡んできているのでオモシロイです。個人的好みで言うとイラストの絵柄が最高。とにかく、読んで見て下さい。まったりした気分になりたいときにオススメの作品です。もののお話。また、まるで緩やかな長い坂を上り終えた様な読後感にこの作品の、誤解を恐れずに言うなら少し不快な、それでいて病みつきになるような魅力を感じました。

ギャグのセンスはかなりよく、終始笑いが絶えることはありませんでした。恋人になるまでの距離感やその過程ではなく、恋人になってからどのように彼女と接していくかが全体で描かれています。「元ネタを知らなくても楽しめる」といいますが、「パロディ」は元ネタを知ってこそ。好きの人なら、受け入れられると思います。知らなければ笑えないネタもありますが、基本的には勢いのあるドタバタ劇です。

続編希望の声もあり、本家（？）のリメイクもあるので私も心待ちにしております。一場面を切り出したようなイラストも和みました。原作ゲームをプレイ済みの方なら間違いなく爆笑するとても質の高い本です。最初から読み直してみると、また今までと違って見えて楽しめるのではないでしょうか？懐かしさと嬉しさに買ってしまいました！内容がとても幅広くなってます。

同人作品なだけあって、読者に色々と考えさせる実験的な演出や、商業作品では出来ない斬新な試みがところどころ見られて、他作品と差別化された独創性溢れるとても魅力的な作品でした。ツンデレなキャラは珍しく、新たな魅力を発見できるかもしれません。