【原本24ページ収載】天使のすみか

内容も漫画やイラスト・小説まで様々でまさに昔を感じさせる内容です。この作品の中では意思の弱い中毒患者は搾取される側の存在でしかないと断じており、自分自身がそちら側であるという事を強く主張し、自戒されているのではないかという想像が膨らんでしまいます。

スタイルは原作の雰囲気をよく捕らえており、顔は特に目などがより優しくカワイイ感じになっていました。いや、ギャグ漫画ですしね。シリアスな描写ではありますが、「いい関係だな〜」と、なんだか微笑ましく感じてしまいます。ギャグ風の同人誌になっていますので、元ネタについて知らなくても問題ありません。他のキャラクターはあまり出てこないので、純粋にこのキャラクターが好きなら買って損はないと思います。

どでかいパンツ出てくる、ブラジャー出てくる、これ、ファンタジー？ファンタジーだよね。ファンタジーの筈……そういえばこの漫画は登場人物の内面が見えにくいかもしれないですね。だからこそのこの本だ！各キャラクターも魅力的に動き回っているのでギャグもより面白く感じることができました。全編通して大体がほのぼのな感じで、たまにちょっとシリアスというような構成です。

キャラも女子を中心に満遍なく出ているので、原作をご存知なら楽しめるかと。二人が結ばれて幸せでと言う結末が好きな人には、決して向かない。眼鏡をかけたキャラクターがおっとりした性格だとすごく優しい印象になるんですよね。いつも通りこのサークルさんのスタイルで、萌えやお色気はほとんど感じず徹頭徹尾ギャグで読めます。話が進むにつれ、主人公の異能っぷりがだんだんと目だってくる所も見逃せません。

ファンタジー冒険風な出で立ちのパーティーにフォーカスを当てストーリー仕立てにもなっています。これぞ正にしたたかでしなやかな外交だと思いました。ギャグ要素が多く、テンポも良いのでめちゃくちゃ面白くてサクサク読めちゃいます。