ココちゃんとキッチンの仲間たち 第十三夜

ギャグ漫画と誤解されてしまいそうな作風ではありますが、その本質は主人公のありがちなダメ人間っぷりに共感性を訴えかけさせた上で、主人公（自分）を反面教師にして欲しいという啓蒙的な側面があるように思えてなりません。未だにDVD化されていない名匠の傑作と同じタイトルではあるが、内容のほうはべつに元ネタと関係ない。まず、特筆すべき点は、キャラクターたちの表情。気持ちの移ろいや我が強い性格とのギャップが可愛らしいですね。男の子を驚かすために女の子がゆっくりと近づいていくしぐさがとても可愛い！

ですのでそういったことに免疫がない方はやめておいた方がいいでしょう。いいなあ、ほのぼの。どのキャラに傾倒するかは読者の自由ってね。前書きと後書きに質問系、全体的にゆるい感じのコメントなど、廃れてしまった文化がぎっしり詰まっていて懐かしくなりました。全体的に丁寧に作られている印象を受けます。自分はとてもいいと思いました。

それではなぜこの作品を購入したかというと、鬱デレという響きに純粋に興味を持ったからです。絵がかなりいいです。ファンならとっくに手に入れていると思いますが、それでもオススメしたくなる作品！サンプルを見てみて気にいった方にはおすすめです。手書きの部分が見えるからこそ、手作り感があり、作品に対する愛が感じられます。そんな中、彼女の方から彼氏に手を振ったり、彼女が所属する生物部の活動に誘ったりと、まさに青春まっさかりなシーンが続く。

ギャグもあり、とても楽しめます。その「パロディ」、面白くない訳が無い。こういう世の中だからこそ笑顔のよさが伝わります。価格的にもちょうどよく試して見るのもありです。を素材にして、ここまでエロくてうまいのは、ほとんど見たことがありません。大変ボリュームがあり、読み応え抜群でしたが、この作品は予想を上回る満足感です。