学園金吾

全体としては軽いノリで読みやすさ重視なのですが、それぞれのキャラの造型、掘り下げは深く、人情物としてうまくまとまっています。ただ、メイド服がかわいくアレンジされたものなので、ごく一般的なメイド服が好きという方にはあわないかもです。ゲームを掛け合わせて作られた本作。

どでかいパンツ出てくる、ブラジャー出てくる、これ、ファンタジー？ファンタジーだよね。ファンタジーの筈……個人的にはネタが一番ツボにきました。その「パロディ」、面白くない訳が無い。すげーコレ。今まであまり見せてくれなかったその力の片鱗を垣間見せてくれます！子供って、こんなトコあるよな〜、こんな暴言言いそうだな〜と共感しながら、何やらおかしい四コマに笑ってしまいました。

同人作品なだけあって、読者に色々と考えさせる実験的な演出や、商業作品では出来ない斬新な試みがところどころ見られて、他作品と差別化された独創性溢れるとても魅力的な作品でした。この作者による18禁作品に接して、この作者に興味を感じて購入しました。不思議なゆるキャラが好きな人には相変わらずオススメです！四コマ漫画も収録されており、キャラクターたちのユルい日常が展開されて楽しかったです。飽きるかなーと思っていましたが以外におもしろく、まったく飽きることなく読めてしまいました。

各イラストもさることながら後ろ表紙は力が入っていると感じる。面白いのが、登場人物の名前がいっさい登場せず、目的や価値観だけを一人歩きさせて物語を展開する手法ですね。ほのぼの系のかわいい話なんですが2ページしか無いため、内容不足な感が否めません。とりあえずはこれからどんなふうに話が展開していくかですね。

コメントに困るのですがハッキリ言わせていただくと、内容としては地味ですね。でも、その地味さがすごいいい味を出してると思います。むしろ只痛いだけである。短い内容ながらきちんとストーリー性もあります。