黒子のお仕事ファイル1

ここにきて、あまり語られていなかったの内面が少し伺えます。これだけの熱量とセンスとキレを持った本はそうそうないです。そして、いつもとは違いの季節という変わったシチュエーションを味わうことができました。ボリュームがあるので読み応えもある作品です。

ギャグのオチごとに書かれた作者の一言コメントが味があって思わずほっこりしました。同人誌なので通常の漫画のようなボリュームを確保できないのは分かりますが、残念でなりません。雰囲気のある絵でしかもちゃんと描きこみしてあるので安心して読めます。ほのぼのとした素朴な絵柄で、ほっとする安定感があります。この作品の中では意思の弱い中毒患者は搾取される側の存在でしかないと断じており、自分自身がそちら側であるという事を強く主張し、自戒されているのではないかという想像が膨らんでしまいます。

ちょうどものの漫画が読みたくて、たまたま見かけて軽い気持ちで購入したのですが、予想以上に気に入りました。いや〜笑わせていただきました。何かを差し置いてでも、とは言わないけれど、たまにはちょっと、エロ以外の違うところにお金を使ってみたいかなと思ったときなどに、実際に目にしてみたらどうかなあ、なんて思う。自分は元ネタを知っていたので、楽しめましたが、知らない方でも普通に楽しめる素晴らしい作品だと思います！

その姿勢が彼女が鬱キャラでありながら、忌避感を感じない理由かもしれません。着眼点が良く、隅々まで楽しめる作品でした。内容が短く、とても分かりやすいので読みやすくなっています。その他にもおまけ漫画が盛り沢山です。読み終えた時に、癒される（ほっ……、はぁ……）という感じがじんわりと心に染み渡る。電子マネーの残高が余ってて何か安くて面白そうな漫画とかはないかと探してたところ、たまたまこのシリーズが目に付いたので買ってみた次第です。