AN OMNIBUS

やり込んだからこその弄る楽しさといいましょうか……「ああ、そうきたか」と思わずニヤリとしてしまう作品です。作画面ではいつものように白黒がクッキリついた絵で見やすく、スラスラとあっという間に読み終えました。「鬱」の名を冠する作品としてあるべき姿なのかもしれません。

元ネタはあまり知らなかったのですが、作品の冒頭のページで設定が書かれてあるのでわからないなーという人でも楽しめると思います。キャラの心情がわかりやすいので『あぁ、なるほど』と納得できた作品でした。これぐらいしか見当たりません。でも個人的に読んだ感想としては「こんな逃げ道もあるんだなぁ……」といった印象ですね。最初、この作品に興味はあったのだが、なにぶん古い作品なのでどうしようか迷っていたけど、買って良かった！

絵的には背景がスッキリしており、シンプルで見やすくストーリーに集中して読める感じです。次回にも楽しみです。で660円は、同人誌としてはなかなかお値打ちですよ？作者のごくごく個人の主体性を前面にだしていますので、同人らしく趣味や（いい意味での）独りよがりが全開です。ネタに興味のある人にも薦められる作品です。他の2人の登場人物の設定も、しっかりしていていますね。

肉感的な女性の描き方には定評のある作者がエロかっこいいお姉さまの死闘を描く。小学、中学のころ、なにをするのが楽しかっただろうか。命を懸けて戦うのにちょくちょく会ったり奇妙な関係の二人。元ネタを知りませんが、セールでお安かったので購入させて頂きました。でも、短いなりに良くまとまって、オチもウィットが効いてます。この作品は真の意味でデジタルコミックです！

作者の愛を感じる一品、脱帽です。お互いがようやくスタートラインを迎えたといえるエンディングでした。という訳ではないですが、内容的にそれに近いものがあります。