王子様とハッピーエンド!

作者さんが中に書かれている通り、登場作品全て合わせて雰囲気が素晴らしくて。メイド服の描き方が漫画というより一枚絵レベルのクオリティだったので、本当にメイド服が好きなのだという意思をひしひしと感じる作品でした。あの路線、この路線の思惑がいろいろと交錯して、夏休みに向かっていきます。面白いキャラが登場し、現地の言葉、当時の言葉を交えつつ解説・進行してくれるので、分かりやすく頭に入ってきました。

シリアスな展開もありますが、暗さはなく爽やかな感じがあるので、暗めなストーリーが苦手な人にもおすすめです。コマ割やキャラクターのカットの仕方、ストーリーの進むテンポが素晴らしいので、書き込まれた描写の割りに、非常に読みやすい。絵のクオリティもなかなかで、読んでいて飽きません。危うく18禁の世界に足を踏み入れかけたところで我に返って平謝り。関連作を読んでいないので若干よくわかんないとこもありました。

元ネタは詳しく知りませんが、作品内である程度説明があるので、大丈夫だと思います。のようなバトル形式で進む事もあり、非常にスピーディーに話が展開します。その他にもギャグあり4コマありと作家の個性が光って面白いものばかりでした。面白いだけでなく元の作品が気になるような内容で、とても惹かれました。こころあたたまりますよーゆっくり、ゆっくりと読み進む事をオススメします。

どの話もなんだか可愛らしくて見てるほうがなんとなく照れてしまう作品です。同人作品なだけあって、読者に色々と考えさせる実験的な演出や、商業作品では出来ない斬新な試みがところどころ見られて、他作品と差別化された独創性溢れるとても魅力的な作品でした。ギャグ漫画同人誌のデジタル版です。絵的にはがっちり体系のキャラ、華奢で線が細いキャラが登場し、特に華奢なキャラは仕草が可愛く、クラッとくる人も多いのではないでしょうか。