少年と犬～Endless World～ IV

ちょっとしたどんでん返しが序盤にあり、そこからは一気に強引な展開でぐいぐい話が進んでいきます。サラサラの髪やメイド服のフリフリ感など、被写体の質感の描き分けに描き手の情熱を感じました。いろいろ笑えましたが、最後の話で少し気になる言葉も……シリアスな展開もありますが、暗さはなく爽やかな感じがあるので、暗めなストーリーが苦手な人にもおすすめです。

このサークルの作品を購入するのは今回が初めてでしたが、作画がしっかりしていて好感がもてました。元ネタ自体が懐かしいものなので、もしかしたら触れた事のない人もいるかもしれませんが、そんな人でも問題なく楽しめる作品になっています。恋愛感情としては片思い、相手の幸せを願う故の行動なのだろうという事が痛い程伝わって来た。ホラー要素を減らした、ギャグマンガといった感じの作品。

戦闘時も、メリ、ハリがきちんとしていて、何が起こっているか分からない、無駄な迫力だけの戦闘シーンにはなっておらず、きちんと、読者が戦闘の流れに付いて行け、それでも迫力を保った作りとなっています。それが精神疾患のつらいところである。ものが好きな人にはたまらない作品。セール中なので購入させていただきました。ハンバーグの焦げ色なんて力を入れて（？）ますよ。ひとつひとつを深く掘り下げているというよりは、浅く広くといった作りなので、気負いせずサっと読むのに最適！

起承転結が1ページずつにまとめられているので、短時間でかつシンプルに読むことができるのが最大の利点だと感じました。今回はギャグもありますがシリアスもありたくさんの話がつめこまれ充実した内容になっています。内容も知りたかったことが分かって楽しかったです。正義の戦隊や悪の使者が次々と現れカオスな状態になっていくのが笑えました。キャラクター一人ひとりの魅力を描いていたり、説明がじっしりと書いていたりと、原作愛が伝わってくる感じが良いですね。