天空への道しるべ

ギャグ漫画と誤解されてしまいそうな作風ではありますが、その本質は主人公のありがちなダメ人間っぷりに共感性を訴えかけさせた上で、主人公（自分）を反面教師にして欲しいという啓蒙的な側面があるように思えてなりません。セール期間中で、安くなっていたので、購入しました。コスチュームカフェでメイド服を着てバイトする女の子の話が好きでした。独特のギャグセンスツボにきました。それにしてもどっちかしか選べないってのは本当に切ないですよ……これも一つの純愛であり、ある意味最も幸せなハッピーENDであるのだから。

と書きましたが、漫画が中心となっているので、かなり、すらすらと読み進めることが出来ました。マンガながらも文献の引用や考証がしっかりしているので、資料性もなかなか高いものに仕上がっていると思います。スタイルは原作の雰囲気をよく捕らえており、顔は特に目などがより優しくカワイイ感じになっていました。しかし、それでも面白さになんら劣ることはないいと確信しています。

とくに、4コマの横にキャラクターの全身絵が載っていて、必見です。四コマ漫画も収録されており、キャラクターたちのユルい日常が展開されて楽しかったです。話が進むにつれ、主人公の異能っぷりがだんだんと目だってくる所も見逃せません。なんとかして病気を治そうという気構えがあり、見ていて頭が下がる思いである。何かとお疲れの方に。

原作同様読み手を元気にしてくれる作品でした。簡単で綺麗な絵で簡単な話です。もう、どんだけが好きなんだよ！これだけの熱量とセンスとキレを持った本はそうそうないです。面白いキャラが登場し、現地の言葉、当時の言葉を交えつつ解説・進行してくれるので、分かりやすく頭に入ってきました。基本的にギャグで、時々シリアスが入ってる感じです。