こちょぐるーぷす 2009

ゴチャゴチャしてないし、何描いてるか判別しにくいような描き方をされない作家さんですし、じっくりと読み進めていける漫画ですね。商業誌の頃からファンでした（^^）まず、特筆すべき点は、キャラクターたちの表情。切なく甘い二人を堪能していただけます。

今回はギャグは少なめでシリアスな感じの話ですが、とても魅力的なストーリーと演出で引き込まれる作品でした。なかなか切ないお話です。それではなぜこの作品を購入したかというと、鬱デレという響きに純粋に興味を持ったからです。当時の同人誌というものの時代が感じられる作品です。そこから場面がに移り変わったため、お腹を抱えて爆笑してしまいました。まんまと作品に取り込まれていった訳です。

その姿勢が彼女が鬱キャラでありながら、忌避感を感じない理由かもしれません。全体的に丁寧に作られている印象を受けます。でひとつひとつ丁寧に書かれているところも素敵です。これ結構貴重な雰囲気だと思いますので気になる方はぜひ。メイド服を試しに着てみて鏡の前でクルリと回って確かめている姿は最高にかわいいです！こちらもオマケとは思えない質の高さ。

恋愛感情としては片思い、相手の幸せを願う故の行動なのだろうという事が痛い程伝わって来た。この作品だけでも十分楽しめたけど元ネタを知っている人なら、どこがどうギャグ化されたのかが良く分かるのでより楽しめるのではないかと思う。内容が豊富で、かつどれもが威力高めです。なかなか笑わせていただきましたがいかんせんコラボ部分が短いのが残念なところ……。

血の気の多い人格になったり、ミステリアスな人格に変化したりします。この作品の中では意思の弱い中毒患者は搾取される側の存在でしかないと断じており、自分自身がそちら側であるという事を強く主張し、自戒されているのではないかという想像が膨らんでしまいます。