まんまるのたび

なまなましいエロ要素はあまりなく、どたばたとしたギャグコメディとなっています。特筆すべきは、作者さんの書かれるキャラクター！と言えば、ホラーと言うか怖い一面がありますが、このイラストにはそういう部分は一切無し！ギャグ要素が多く、テンポも良いのでめちゃくちゃ面白くてサクサク読めちゃいます。

医学的な異常は見つからなくても、身体は不調を訴え、身近な人にすら理解されなかったりしつつも、何とか外に出たり先に進もうとする主人公の必死な姿が描かれており、応援したくなります。美麗なCGではないけれども、あたたかな、不思議な魅力が伝わってきます。また鬱と銘打たれていますがその鬱という言葉の魅力に頼った漫画ではないことだけは確実に言えます。やり込んだからこその弄る楽しさといいましょうか……「ああ、そうきたか」と思わずニヤリとしてしまう作品です。

オチもマッタリしていて一発モノのネタ漫画としてはまあまあかなと思いました。原作知らなくても充分笑えます。絵も結構載っているので、そちらを見て、気に入ったら検討してはどうでしょうか。シリアス有となっていますがコミカルなテイストが強い印象を受けました。ギャグとファンタジーとバトルの融合って感じの漫画マンガながらも文献の引用や考証がしっかりしているので、資料性もなかなか高いものに仕上がっていると思います。

あのネタをこんな風に持ってくるとは予想もしてませんでした。二次創作の同人誌です。また、質問コーナーという形で、この作品の入れ込みが充分伝わってくるのも良かったです。気軽に楽しく勉強出来ました。過去に原作もプレイしたのでノスタルジックな気分で読ませていただきました。原作は未読でしたが、この作品が気に入ってパロ元も読ませていただきました。

ヒロインの何気ない仕草の一つ一つが妙にエロく、18禁ではないのに18禁ぽい雰囲気でドキドキしてしまいました。